俺と結婚しろよ!
だけど、
「なんで一緒に寝てるの?」
恐る恐る賢ちゃんに聞く。
頭を掻きながら身を起こした賢ちゃんは、なんと上半身裸で。
「ぎゃぁぁぁあ!!」
あたしは大声を出していた。
なに?
これって、まさか……
まさかのまさか……
「やってねぇよ」
賢ちゃんはベッドから下りながら言う。
「俺はやりてぇけど、咲良ずっと寝てたし。
死んだように寝てたし」
「そうなんだ。
……賢ちゃんの餌食にならなくてよかった」
あたしはため息をついていた。