Tokyo Dark Side
今後の方針が決まり、倉本達が再び捜査を再開しようとした時だった。

…雑居ビルの階段を昇る足音が聞こえた。

足音は階段を昇り切り、診療所の前で止まり、ドアを開ける。

…そこに立っていたのは、黒の短髪、紺のドカジャンにズボンという出で立ちの、人相の悪い中年男だった。

「あ…ごめんなさい…今休診中で…」

美奈が言うのも無視して、男は診療所内に入ってくる。

美奈を押し退け、入ってきた男。

「夏目 雛罌粟ってのはどいつだ」

中にいた女性達を睨めつけながら男は言う。

「夏目 雛罌粟は…私…」

雛罌粟が小さく挙手した途端に。

「!!!!」

男は雛罌粟の肩を摑み、診療所の壁際にまで追い込んだ!

「テメェを襲った象男の体格、声、その他特徴、知ってる事洗い浚い全部言え。覚えてる事全部話せ。隠してっと未成年でも容赦しねぇぞこの野郎」

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