Tokyo Dark Side
「しっかし」

環のスカートから覗く白い太股を見る松岡。

「見れば見るほど美味そうな体だよなぁ…殺る前にヤッちゃ駄目か?1発、1発だけ」

「松岡さん」

色欲に駆られそうになる松岡を、亮二が制した。

「俺達は暗殺者だ。標的を確実且つ迅速に殺す事だけが仕事…余計な感情や行為は差し挟んではならないし、標的に無用な苦痛や屈辱を与えてはならないし、与える必要もない。何故なら体液を標的の死体に残す事は、個人の特定に繋がるからです」

「ヘイヘイ、わかってらぁな。ったく、お堅いねぇ、雪村はよぉ」

ウンザリしたように肩を竦めて溜息をつく松岡。

「そういう事だ、向井 環。ファンだったのに残念だが」

松岡は拳を振り上げる。

「苦しませねぇからよ…死んでくれや」

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