ヤンデレ~禁断恋愛~
怒り出すカルマを前に渚は黙ったまま、空を見上げた。
「カルマは○○の気持ちに気づいていないんだ…ひどい話だね。」

鳥は自由だ。

飛んでいれば、すべて嫌なことを忘れることもできるのでは…という位だ。

あんなにも大きなものを自分達の「家」とすることができるなら、億万長者でも敵わないだろう。

いつも笑って私の前を照らしてくれたカルマ。
いないと寂しくなるのは何故?勝手に逃げてきたのは私なのに、自分の気持ちをカルマに押し付けるなんて、最低すぎる。
「今日は、何故晴れているんでしょうね…神様は自由でいいね…」
「自由なのは○○じゃないの? 」
「え…?カルマ…!!」
今まで我慢していたぶんの涙が溢れ溢れ出る。
木がワサワサと風で揺れる。
「ふあ…!」
カルマの腕で抱き寄せられる。知らないうちにカルマは男になってたんだ…
少しゴツゴツとした筋肉が私の背中をさする。
目の前のカルマの顔に見とれていると、「照れんじゃん」と顔を背ける。
かっこいいから、もう少し見とれていたい…

「あ!」
青空とカルマの照れた顔がいい感じにマッチしている。
「何?何かある?」
くるりと体制を変える。
「あっ!ダメだよっ」
カルマの頬をぐいっと引く。
するとカルマは私のかおをジーと見る。
「何か…ついてる?」
「そういう、襲いたくなる顔、すんなよ!」
言われて数秒後、頭を押さえ付けられて唇を奪われる。
「ごめんね?あまりにも可愛かったから…」
パンっ!
私のビンタの音が気持ちよいくらい響く。
「何だよ…?(笑)」
「…ん…」
「えっ?」
「ファースト、奪われちゃったじゃん…」
その言葉のあとにカルマはこっちに来た。
「お姫様は一生かけて守りますから…ね」
優しく微笑んでわたしたちはキスをした。


ーーーーーendーーーーー
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