無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
そしてちょうどその頃、
ユキと大石の脇をリムジンが通りかかったが、
リムジンが珍しい場所ではないので、ユキはリムジンに目を向けることもなかった。
だが、そのリムジンの中にいたのは……
「あら、ユキちゃん
姿が見えないと思ったら、お出かけしてたのね
いいわねぇ、綺麗な子が綺麗な子と楽しそうに」
西園寺夫人の言葉に釣られてチラリと外を見た鈴木の瞳が、
ほんの一瞬ハッとしたように見開いた。
勘の鋭い西園寺洸が鈴木のその様子に目を止めていれば、
或いは何かに気づいたかもしれないが、
洸もまた歩く二人を見ていて鈴木の変化に気づかなかった。