無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

『宙さんはご存じないでしょうけれど

 そんな男性ばかりじゃないんですよ

 私、最近清廉潔白な紳士に助けて頂いたんです

 その方のお蔭で、男性を信じてみようと思えるようになりました  アネモネ』



 彼女はそう結論を出した。



 自分は人助けをして、

助けた相手が助けられたことを喜んで、

まだ見ぬ恋に夢を馳せるというのだからそれでいいではないか。



 理性ではわかっている。



 納得しないのは……感情――。



 まるで、手を掛けて育てた花が、

今まさに横から雑な男に摘み取られようとしているのに、ただ見ているような気分だった。
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