無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 写真を確認すると、呆れたことに家を早く出た理由はもうこれで無くなってしまったが、

鈴木は本屋さえあれば何時間でも時間を過ごすことができる。


 約束までの時間を本屋と本屋に併設するカフェで過ごした。



 選んだ小説は中国歴史物でラブストーリーではない。

 集中して読むうちに失恋の痛手など消えかかっているように思えた。



 これで大丈夫。

 彼女が現れなければキレイさっぱり忘れよう。

 そう思いながら午後七時半カフェの席を立った。




 相変わらず彼女からの連絡はない。

 来ないと連絡があれば行かない選択もあるが、その連絡がない限りは来る可能性もあるということだ。

 万が一にも彼女が来た場合を考えて予定通り鈴木はパントムに向かった。
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