無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
宙(そら)とはそのブログで知り合った。
誰にも教えず何の宣伝もせず、気に入った写真が撮れた時だけ更新するブログが、果たして人の目に触れるのだろうか?
目立ちたくはないような、でも誰かに見てもらいような。
下手な写真だなんてネガティブなコメントを書かれたらどうしよう?
期待と不安な気持ちに揺れていた最初の頃、
『素敵な写真ですね』
そんな一言をコメントに書いてくれたのが宙だった。
それはユキが初めてもらったコメントで、パソコンの前で思わず「やったー」と声に出して喜んだことを、六年後の今でも鮮明に覚えている。
継続は力なりというが、その言葉通り細々とはじめたブログでも数年後には常連となった訪問者が何人かいた。
その訪問者の中でも宙がユキにとって特別な存在であるのは、彼が初のコメント主だったからというだけではない。
ある時、街を歩いていたユキは『二都物語』のポスターに目をとめた。
『二都物語』といえばチャールズ・ディケンズ不朽の名作である。
愛する女性のために身代わりの死を選んだ男の悲しい恋の話だ。
暗がりで今にも剥がれそうなポスターが、もの悲しい恋の話にシンクロし、なんとはなしにユキの心を刺激した。
誰にも教えず何の宣伝もせず、気に入った写真が撮れた時だけ更新するブログが、果たして人の目に触れるのだろうか?
目立ちたくはないような、でも誰かに見てもらいような。
下手な写真だなんてネガティブなコメントを書かれたらどうしよう?
期待と不安な気持ちに揺れていた最初の頃、
『素敵な写真ですね』
そんな一言をコメントに書いてくれたのが宙だった。
それはユキが初めてもらったコメントで、パソコンの前で思わず「やったー」と声に出して喜んだことを、六年後の今でも鮮明に覚えている。
継続は力なりというが、その言葉通り細々とはじめたブログでも数年後には常連となった訪問者が何人かいた。
その訪問者の中でも宙がユキにとって特別な存在であるのは、彼が初のコメント主だったからというだけではない。
ある時、街を歩いていたユキは『二都物語』のポスターに目をとめた。
『二都物語』といえばチャールズ・ディケンズ不朽の名作である。
愛する女性のために身代わりの死を選んだ男の悲しい恋の話だ。
暗がりで今にも剥がれそうなポスターが、もの悲しい恋の話にシンクロし、なんとはなしにユキの心を刺激した。