籠姫奇譚

純白を汚していく背徳感が、更に欲望を刺激する。


「……のぼせたのでしょうか……なんだか……熱くて」


珠喜に触れられた箇所が熱い。どうしようもないほど、熱い。

珠喜はあげはの様子を見て、そのまま手桶に汲んでおいた湯をあげはにかけ、泡を流した。

途端に冷めた熱に、あげはは潤んだ瞳で珠喜を見つめた。

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