瑠璃色の姫君




「小さい頃、レティシアとお茶したカフェに行く」


「へぇ、なんて名前のお店?」


「カフェ・レヴ、だよ」


「レヴ……」



考え込むフリュイに「知ってるのか?」と聞く。



「え、あーいやぁ、聞いたことあるなぁ、くらい」


「……そうか」



フリュイが変に取り乱したことで、嘘を吐いているように思えた。


普通に知っているのなら知っていると言えばいいのに何故嘘を吐くのだろう、と気になった。



だけど、気付かないふりをした。



ガレットはフリュイが危ないやつではないと教えてくれたし、問い詰めたりして居心地が悪くなるのは御免だ。


旅は出来るだけ、穏便に済ませたい。



「で、そのカフェに何しに行くの?」


「レティシアの情報とか何か届いてるかもしれないから行ってみようと思って」


「ふぅん」



バリバリ興味ありげだった表情は、もう薄れてしまったようで、若干流された気がした。




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