チェロ弾きの上司。
「あー、あとは、抱きしめてキスしてセックスして、一緒に寝たい」
っ‼︎⁉︎
な、な、な、
何ですって⁉︎
いきなり具体的な話になったけど⁉︎
「そんなに驚くことかよ。好きなら当然だろ」
「……無理です……」
「はっ⁉︎」
「心臓、止まると思うので、無理です……」
「アホだな、お前……」
だって、今だってこんなにドキドキしてるんだよ⁉︎
前は数回、不意打ちで抱きしめられたけど、今みたいに甘い言葉と一緒に抱きしめられたら、心臓止まるよ!
そういう経験、ないもの!
「わかった。断るっていうんなら……」
真木さんは大げさにため息をついたけど、何故か楽しそうな口調だ。
嫌な予感がするよ。
「オレの目を見て言ってみ?」
ほら! 来たよ!
「……無理です……」
「なぜ?」
「見たら……最後です」
「ふぅん。オレの顔、苦手か?」
「…………」
「オレの告白を断るんだったら、きっちり理由つけて納得させてみろ」
言葉は厳しいのに、楽しそうで、もう、パニックだよ!
「顔だけじゃなくて、全体がかっこよくて、キラキラしてて、眩しすぎます! 抱きしめられたらドキドキしすぎて心臓止まります! キスとかその先とか、想像もできません!」
真木さんが、すっと立ち上がる。
……怒らせちゃった?
胸が痛い。
嫌われることが、怖い。