先生、ぼく死にたいんですが
「先生、人ってなんで生きなきゃいけないんですか?こんなにも辛い思いをしてまで生きなきゃいけない理由ってなんですか?周りの大人達は口を揃えて言うんです。"生きていればきっとそのうち良い事がある""君はまだ若いんだから。これからだよ"って。なんで"そのうちきっと良い事がある"って言い切れるんですか?そもそも、僕にとっての"良い事"っていうのが、どうして他人の人に分かるんですか?先生、教えてください」
裕介は咳を切ったように喋り出した。まるで、これまで溜めてきたものを吐き出すかのように。
「うーん、難しい質問ですね。生きる理由、か」
松岡は少しの間、考え込んでしまう。二人の間に少しの間、沈黙が流れる―。短いが酷く、重い沈黙だ。
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