いつか孵る場所
2.同窓会
透が駐車場に向かう間、真由はホテルのロビーで待っていた。

「真由、久しぶり!」

後ろを振り返ると懐かしい顔がそこにはあった。

「かれん!!」

松原 かれん。

旧姓は生野。

高校時代の親友だ。

卒業してからはそれぞれの進路が全く違うのでなかなか会えないときが多かった。

「ちょっと、見てたわよ!!」

かれんがニヤニヤしながら真由に寄ってくる。

「高石君、彼氏なの?」

真由は大きくため息をついて

「違う」

はっきりと言った。

「おお、平野!」

その後ろから来たのは松原 大輝。

かれんの旦那様。

「何、高石と付き合ってるの?」

- なんなのよ、この夫婦は -

ちょっとイライラしてきた。

高校の時、仲が良かったのに段々価値観も何もかも、変わってくるものだなあ、と思う。

生きているベースが違いすぎるから仕方のない話だけれども。

「私、夫が亡くなったばかりだから。全くそんな気はないし」

まだ総一が亡くなって半年くらいしか経っていない。

「え、でもいい感じだったわよ」

「透君が私を拒否するわよ。」

「でもでも、下の名前で呼ぶ間柄でしょ?」

「仲が良かったらそういうこともありじゃないの?」

後ろから声が聞こえた。

真由はほっとする。

透は冷めたような笑みを浮かべて

「久しぶり。今回の同窓会は僕が無理矢理誘ったんだ。だから送迎くらいはするよ」

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