さくらの花が舞う頃に




「あのさ、裕翔。ちょっと言いたいことがあるんだけど」



「なに?」



妙に改まった結衣に少し緊張しながら聞き返す。



「あのね。うちら、別れたあとなんとなく疎遠になっちゃったじゃん。

でも、こうしてまた会えたのはただの偶然じゃない気がするの。だから……」



結衣は深呼吸してはっきりと俺に言った。




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