大人の恋は波乱だらけ!?
縮まる距離
ひたすら走って辿りついたのは彼の車が停まっていた駐車場だった。
相変わらずの白いボディは夜だというのに光って見える気がする。
「おい、さっさと乗れよ」
昴さんは運転席に乗り込み私をせかす様に声を荒げる。
反射的に助手席に乗り込んだはいいが、冷静に考えてみれば彼は飲酒運転になるんじゃあ……。
あのバーにいたという事はお酒を飲んでいたのではないか。
そう疑問に思っていればそれを解消する様に昴さんは言葉を落とす。
「酒なんて1滴も飲んでねぇから安心しろ」
「え?」
「お前の考えてる事くらい分かる」
ふん、と鼻を鳴らすと昴さんは車のエンジンを掛けて走り出した。
「あの一体どこに」
家がある方向とは反対に向かって走っている気がして尋ねれば、昴さんはサラッととんでもないことを言い放った。
「分からねぇ」
「は?」
分からない、目的があって私を連れ出したわけじゃないの?
やはり彼が考えている事は分からない。
それに……。
「あの女の人はどうしたんですか?」
「……さあな」
「さあなって……あの人も昴さんの取り巻きの1人なんですよね?
あっ、もしかして仕事で帰っちゃったんですか?」
前にも同じような事があったから恐らく今回もそうだろう。
そう思い1人で納得をする。
「でも、いくら暇になったからって私を連れ出すなんて酷いです。
しかも……高梨部長の前で……」
不貞腐れた様に言えば、昴さんは急にブレーキを掛けた。
「わっ……!」
ガクンと揺れて止まる車。
後ろに車がいたらぶつかっているレベルだ。
いなくてよかったと安心しながら運転席に目を向ける。
相変わらずの白いボディは夜だというのに光って見える気がする。
「おい、さっさと乗れよ」
昴さんは運転席に乗り込み私をせかす様に声を荒げる。
反射的に助手席に乗り込んだはいいが、冷静に考えてみれば彼は飲酒運転になるんじゃあ……。
あのバーにいたという事はお酒を飲んでいたのではないか。
そう疑問に思っていればそれを解消する様に昴さんは言葉を落とす。
「酒なんて1滴も飲んでねぇから安心しろ」
「え?」
「お前の考えてる事くらい分かる」
ふん、と鼻を鳴らすと昴さんは車のエンジンを掛けて走り出した。
「あの一体どこに」
家がある方向とは反対に向かって走っている気がして尋ねれば、昴さんはサラッととんでもないことを言い放った。
「分からねぇ」
「は?」
分からない、目的があって私を連れ出したわけじゃないの?
やはり彼が考えている事は分からない。
それに……。
「あの女の人はどうしたんですか?」
「……さあな」
「さあなって……あの人も昴さんの取り巻きの1人なんですよね?
あっ、もしかして仕事で帰っちゃったんですか?」
前にも同じような事があったから恐らく今回もそうだろう。
そう思い1人で納得をする。
「でも、いくら暇になったからって私を連れ出すなんて酷いです。
しかも……高梨部長の前で……」
不貞腐れた様に言えば、昴さんは急にブレーキを掛けた。
「わっ……!」
ガクンと揺れて止まる車。
後ろに車がいたらぶつかっているレベルだ。
いなくてよかったと安心しながら運転席に目を向ける。