大人の恋は波乱だらけ!?
「お前はまだ若いし、夢を叶えるのに遅いなんて事はねぇよ。
いつからだって努力次第で何とでもなるさ」


そう言うとポンと私の頭に手をのせた。
その手は大きくて、優しさを感じた。


「でも私は……」


戸惑いがちに彼を見つめた。
私にとって、夢は凄く大切なモノだった。
絶対に叶えたいと心からそう思っていた。

だけど……。
迷う私に新條さんはピシャリと言葉を放つ。


「どんなに格好悪くても諦めんじゃねぇよ。
夢の為なら必死扱いて努力しろ。
……それが出来ないなら後悔なんかするんじゃねぇよ」


一見、厳しいと思われる言葉だが……。
やはり彼の言葉は的を得ていた。

でも、私はその言葉を素直に受け取ることが出来なかった。
頭に置かれた手を振り払い、私は一目散に寝室を出て行く。

広くて大きい部屋に腹が立ちながらも玄関へとたどり着いた。


「お邪魔しました!!」


部屋に向かって大声で叫び私は外へと飛び出した。
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