リアル
終礼が終わるとすぐ、急いで家に帰って急いでシャワーを浴び、急いで服を着替えて急いで家を飛び出した。

部室に着いたのは7時5分前。


「遅くなりましたあ……」


はあはあ息をしながら、部室を見渡すと、明らかにウキウキしているカイさんの姿があった。


「もしかして、あたしが最後?」


「いや、まだ森川が来てない」


最近知ったことだけど、森川さんは恐ろしい程マイペースでゴーイングマイウェイな人らしい。

彼はみんなが何をしていようと、黙々と自分のやりたいことをやる人である。


「――お疲れさまです」


「お、噂をすれば森川。これで全員集合だな」


でも、待ち合わせに遅れることはない。

相変わらず謎が多い人だ。


「じゃあ、飲み屋まで2台に分かれてタクシーで」


こうして、部員5人+イレギュラーなあたしとリュウくん、という不思議なメンツで、夜の街へと繰り出したのであった。




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