SECRET COCKTAIL
「良かった。俺と同じ考えだよ」
優しく微笑むお兄ちゃんに、私はまた、涙が滲む。
「そのくせ、美來には幸せになってほしいなんて言うんだぜ?なぁ、美來?お前はどうすれば幸せになれると思う?」
「わ、私っ」
ガタンッ。
突然立ち上がった勢いで、スツールが大きな音を鳴らした。
何人かのお客さんの視線も感じたけれど、そんな事は気にならなかった。
「私、行ってくるっ」
お兄ちゃんが優しい顔で頷くから、私の行動はきっと間違いなんかじゃない。