Savior-社長は救世主-

「澪、俺の名前を呼んで?」



あ、…なに、それ
ある意味、イジメですよ?


早く、と私の身体にキスを落とし始めた
私の口からは名前ではなく
途切れ途切れの単語ばかり

わかっていてやっている
社長の意地悪…



「あや…と、さん」


やっと呼べた後
ようやく繋がった私達

ずっと手を握り
何度も互いの名前を呼び合い抱き合った

朝、目が覚めた時には
社長に抱きしめられていた

先に目が覚めた私
あれ?
なんだか変な気分だ

とても幸せだ



想いが通じあった日にも
こうして抱き合って寝ていた

けどあの時とは違う
やはり身体を重ねることで
更に幸せを感じたのだ、と理解する


まだ眠っていると社長
置き時計を見れば、
起床時間には早い

けどすっかり目が覚めた私は
寝入っている社長の顔を眺めていた
< 196 / 204 >

この作品をシェア

pagetop