秘密の契約

すれ違い

翌朝、日菜はいつもの時間より一時間も早く家を出た。



眠れない夜を過ごし、眠る事をあきらめ朝を待った。



家にいたくなかった。



すぐ近くにいる千波くんの存在を忘れたかった。



ダイニングキッチンに行くとママが驚いた。



無理も無い。



部活に入っていないあたしが登校する一時間も前に制服を着て現れる事なんてなかったから。



「早いのね?」



「う、うん 3日も休んだからまだ課題が終わってないの 学校でやろうと思って」



嘘が簡単に自分の口から出た。




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