秘密の契約
「馬鹿な考えはやめて家元を説得するようにした方がいい」



年上のあやめへむける態度は落ち着き払っていた。



「もう無理なのよ……」



遺言に自分と結婚した場合は次期家元の座から夏葉さんは外すと書かれてしまった……。



小さく呟くあやめに日菜は同情心が芽生えた。



あやめさん……。



許されない恋に苦しんでいるんだ……。



「いくら有名な家元でも俺とでは勝ち目は無いですよ」



有名な華道家と朝倉財閥では財力が違いすぎる。




< 516 / 684 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop