秘密の契約

デート

あやめを門まで送って戻ってくると千波は同じ位置で腕を組んで日菜を待っていた。



「千波くん……」



近寄りがたいオーラを出しているようで日菜は立ち止まった。



「日菜」



手招きをされて日菜は千波に近づいた。



差し出された手を見て日菜は戸惑った。



「どうした?」



千波は隣ではなく自分の膝の上に座れと言っていた。



「だって……」



「日菜を抱きしめたいんだ」



さっきの言葉でどんなに日菜は傷ついた事だろうか……。



利用など絶対にさせやしない。




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