秘密の契約
日菜が千波の名前を呼び続けるとうっすらと目を開けた。


「日菜……ケガは?」


「だ、だいじょうぶ……」


咽ぶように泣く日菜に千波が優しく微笑んだ。


「良かった 君はケガを良くするから」


千波は日菜の頭を引き寄せ撫でた。



青年が2人の所へ来た。


「大丈夫ですか!?」


先ほどの青年が千波に手を伸ばす。


「驚かせてしまってすまないね」


青年の手を借りて千波は立ち上がった。


「医務室へ行かれた方が良いですよ」


心配そうな青年に千波は頷いた。


「肩を貸してくれるかい?足首を捻挫してしまったようなんだ」





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