秘密の契約
日菜はぬくもりに包まれて眠っていた。


幸せな気分で目を覚ますとすぐ目の前に千波の顔があった。


まだ眠っている寝顔を眺める。


あたし……寝ちゃったんだ……。


昨日の事を思い出してみる。


そうだ……ここは医務室……。


ここで寝ちゃうなんてまた迷惑かけちゃった。





日菜は手を布団の中から出してそっと千波の額に置いてみる。


良かった。


熱は無さそう。


額のひんやりとした感触にホッとする。


「おはよう」


千波が目を覚ました。


「お、おはよ……」


はにかんだ笑みを浮かべる日菜を千波はぎゅっと抱きしめた。


「幸せな気分だ」


千波の口から出た言葉は日菜を舞い上がらせるほどうれしい気分にさせた。




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