いにしえの伝説~鎖に絡まる約束~

その人物の隣に音もなく、またも同じ
格好の長身の人物が現れた。

「お前は参加しないのか?」
その腹の底に響くような美声は
男の様でそんな言葉を発する。

フードの人物はただ下の光景を見つめ、
男の質問には答えない。
そういうことは日常茶飯事のようで、
男は気にする事なく、同じように
下の光景を見ながら言葉を続ける。

「皮肉なもんだな。
人間と俺達は同じことを
繰り返す生き物らしい。
何度変わろうとして、
道を選んでも行き着く先は
同じなようだな。」

「…それが、」
フードの中から聞こえたのは澄みきった
女の声。
「[巫女]と[元帥]が受けた呪いだからな」
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