オタク女子。
「馬子にも衣装だな……」
「何だと!?」
「ウソ。似合ってるよ」
ひかるが微笑む。
可愛い、だって………!?思わぬ攻撃を避けきれず、星野軍曹は直撃を食らった。HPが一気に半減。ホイミー来てくれ、頼むっ!
「あ、あ、ありがと………」
「駅からちょっと遠いからタクシーな」
「りょ、了解ッス」
家に着く前に私はもうすでに死にそうだ。心臓がバクバクしてる。本番はこれからだというのに。タクシーに乗り込むとひかると私は綿密な口裏会わせを行った。
「設定としては、最近付き合い始めた、大学の同級生って感じでお願いします」
「おk!任せときな!つまりはありのままの私で居ればいいんでしょ?オタクってことは全力で隠させて頂きますけど!」
「そうそう。将来のこととか聞かれて困ったら取り合えず俺に話を振っとけ。何とかする」