禁断×恋愛



私に気づいた蓮は、気まずそうな、罰が悪そうな顔をした。


「アンタは?」


ギロッと蓮の隣に立つ杏理さんに睨まれる。


名前を聞かれてるのかな。



「由羅です」


「あぁそう、じゃあそこにいて」


指差されたのは、杏理さんと反対側の蓮の隣。


私は意味がわからなくて、ぽかん、と口を開けていた。


だって…こういうときって、罵倒されたり、ビンタされたりしない?


「後で説明するから、とりあえずそこにいな」


「はい…?」


ちょこん、と蓮の横に立ってみると、蓮が震えているのがわかった。


そりゃそうだ、だって、浮気がバレちゃったんだもん。


私も怖いけど、蓮に会えたからもういいかなって思うよ。



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