禁断×恋愛
「なんだよそんなに見て」
ちらっとあたしを見るその角度がたまらなくカッコいい。
黒髪メガネで硬派ぶってるけど、全然おちゃめなのが可愛いところ。
「ん~、別に~」
はるちゃんを好きになったのも、最初はただカッコいいから惹かれて、それから性格もいいんだ、って知って。
ダメ元で告ったあたしをOKしてくれたのが、つい半年前。
もちろん誰にもバレちゃいけないし、ホントならこうやって二人でいるのはかなり危険なんだけど。
毎週水曜日は、絶対に二人きりで食べる。
部活の顧問やってるはるちゃんには、土日もなかなか会えないしね。
「あー、やっぱ手作り食べてぇなぁ…」
空になったプラスチック容器のゴミを袋に入れながら、何気なく呟くはるちゃん。
そして、あたしが見ていたのがわかったのか、
「あぁ別に、雛には期待してないから」
と、微かに笑われる。
「ひ、ひどい」
確かに作れないけど、頑張ってみようとか思ってるのになぁ。