勝手な理想
「ん?ここどこ?」
あっそっか…知らない男の人たちに連れて行かれたんだ。
『やっと起きたんだ。梨ー佳ちゃん』
「いやッ!来ないで」
『……誰に向かって口聞いてんのかな?…でないと…』
男の人に制服のリボンをするすると解かれる。
「いっ、いやぁぁぁぁ」
『おっ…おい!!黙れ』
『りく!お前誰か来たぞ!!逃げた方がいくね?』
『そっ、そうだな。逃げるぞ』
タッタッタッタッ…
怖かった。
そういえば、誰か来た。って言ってたよね。
誰だろう…
早く逃げなきゃ
バンッ
「!!!」
『大丈夫か?』
暗くて見えない。
でも、この優しい声は…
「…わた……な、べ?」
『そうだよ。』
「なんで?」
『心配だったから』
そうなんだ。
心配してくれてたんだ…
「ありがとう」
『そんなもん当たり前だよ!友達だろ!?』