ドクトル…あなたに恋して良いですか?
幸せの瞬間。
それからせあらと茅乃は色んな話をしていた。
今までのタイプとは別物だし、職業だって差がありすぎる。

成瀬は医者だし、私はアルバイトに毛が生えたようなもの。正社員とはほど遠いものだし、ましてや接点なんて…

茅乃だけなんだ…
『自分』との接点は1つもないんだ。

そう言う不安や寂しさまで少しずつ吐き出していったせあらに対していつもと真逆の立場で相槌を打つ茅乃。

「もぉ…セーラ可愛いなぁ。」
「可愛くはないよ。…でも可愛くなりたいって思う…」
「なれるよ!」

そう言われ、茅乃に後押しされたせあらはやっと小さくも明るい笑顔が少しだけ出たのだった。
< 44 / 84 >

この作品をシェア

pagetop