アオゾラをカナデヨ
♫
練習が終わりソワソワしながら支度をして廊下へ出ると、もう安斉くんは待っていた。
「行こっか」
偶然ではなくこうして一緒に帰るのは初めてだ。
「よく降るな……」雨の落ちるグレーの空を見上げながらキレイな青い傘をさす安斉くん。
「そういえば、初めて会った時も空色のパーカー着てたよね」
あの時あの駅で私たちが出会わなければ、私は安斉くんに恋をすることはなかったかもしれない。
「そうだったか?よく覚えてるな!」
「うん、キレイな空色だなって思ったから」
私の歩幅に合わせてゆっくりと歩いてくれているのが分かる。そんな些細なことが嬉しい。
「本当に梅雨明けるのか?」
「うん、もうすぐだと思うよ」
「こんなに降るとは思わなかったよ。母ちゃんも洗濯がぁ!て困ってる」
「あはは、うちもだよ」
安斉くんは北海道から来たから、初めての梅雨を体験しているんだ。
照れくさいのか、よく喋り楽しませてくれる。
ーー雨も悪くないな……。
練習が終わりソワソワしながら支度をして廊下へ出ると、もう安斉くんは待っていた。
「行こっか」
偶然ではなくこうして一緒に帰るのは初めてだ。
「よく降るな……」雨の落ちるグレーの空を見上げながらキレイな青い傘をさす安斉くん。
「そういえば、初めて会った時も空色のパーカー着てたよね」
あの時あの駅で私たちが出会わなければ、私は安斉くんに恋をすることはなかったかもしれない。
「そうだったか?よく覚えてるな!」
「うん、キレイな空色だなって思ったから」
私の歩幅に合わせてゆっくりと歩いてくれているのが分かる。そんな些細なことが嬉しい。
「本当に梅雨明けるのか?」
「うん、もうすぐだと思うよ」
「こんなに降るとは思わなかったよ。母ちゃんも洗濯がぁ!て困ってる」
「あはは、うちもだよ」
安斉くんは北海道から来たから、初めての梅雨を体験しているんだ。
照れくさいのか、よく喋り楽しませてくれる。
ーー雨も悪くないな……。