アオゾラをカナデヨ
ホントウのコイ
♫

朝起きたら、ベッドの横の窓から朝日の光が降り注いでいた。

昨日の雨が嘘のように晴れている。

梅雨の貴重な晴れ間は、心まで晴れやかにさせてくれる。梅雨が明けもすぐそこだ。

『毎日一緒にいてやる……』

晴れやかなのは天気のせいだけではないけれど。

それでも週明けの月曜日、今日からまた始まる１週間を思うとちょっと気が滅入る。

洗濯、洗濯！と慌ただしいお母さんを横目に簡単な朝食を済ませ家を出る。

雲は多いが、太陽が顔を出している空はいつもより青さを増しているように見える。

いつもの街、いつもの道。

「ソウ！」

そして、いつもの一平。

「あ、おはよう」
「調子はどうだ？」
「うん、まあまあかな」

小沢先生はいつも、今は絶好調じゃなくていい、本番に絶好調を持ってこれるように、無理せず練習に励むように。なんて難しいことを言う。

そんなのプロにだって簡単にできることじゃない。
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