6月の花嫁
目の前が真っ暗…
何も見えない…
リク?リクの声だ…
でも何処にいるの?…
吐き気がする…



私が意識を取り戻したのはカラオケ喫茶店…
ではなかった。
天井も床も左右も真っ白だ。

病院だった。

目を覚ました私を見てはリクとお母さんが深刻そうな顔をして此方を見ている。
なんだろう?

「 ……、あ、……ろ … 」

…?、
あれ、思ったように喋れないな 、
どうしちゃったんだろう、私。
まだひどく頭がいたい。

そこへお医者さんが来ては、私に詳しい検査をすると言っては私をベッドごと別室へと移動させていく。
詳しい検査って何?
何もわからかいまま連れて行かれるのが怖かった。

リクとお母さんは医者に言われた通りに待合室で待っているみたい。




数時間後、2時間の検査が終わり私は深刻そうな顔つきのお母さんともっと深刻そうな顔つきの医師の話を聞いていた。リクは…明日のお仕事の都合で帰っちゃったんだって。
デート、できなかったな、なんて私は医師の話を聞いていなかった。

「ミホさん、ミホさん?大丈夫?」

医師が足をとんとんっと叩いた。

「 … 、」

まだうまく喋れない私はひとつ小さく頷く。


そして医師が重い口を開いたのだが…
それは耳を塞ぎたくなるような病気を告げられることとなった。

脳腫瘍。

謂わゆる、脳の癌。

医師は容赦なく現実を突きつける。
私はただ状況が飲み込めず言葉も出ない。
お母さんは既にもう泣き崩れていた。
次の瞬間、医師が口にした言葉は

「 余命 5か月 」。



_ リクに、なんて言おう。

横で泣き崩れて今にも壊れそうなお母さんよりも、あと5か月しか生きられない私自身のことよりも、リクのことで頭はいっぱいだった。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop