チョコよりも俺が欲しいのは
俺が欲しいのは




「ねぇ莉奈はバレンタインはどうするの?
勿論、こうちゃんにあげるんでしょ?」


隣で親友のサツキが言った。


「やっぱり手作りするよね?
そうだ!一緒に作ろうよ!」


まだ私が答えていないのにサツキは一人、はしゃいで言った。


「手作りなんて面倒くさい!光輝には義理チョコでいいよ!」


「えぇーダメだよ!こうちゃんは莉奈からの手作りチョコレート期待してるに決まってるよ。バイクの免許取るまで会わないって莉奈に言われて頑張ってたんだよ?
莉奈の事が好きだから頑張ってるのに、義理チョコ貰ったらきっとこうちゃんはショック受けちゃうよ!
だから一緒に作ろ?家じゃバレちゃうから莉奈の家でいいよね?」


私は面倒くさいと思いながらも頷いた。


サツキと光輝は幼馴染で、光輝はサツキの事が好きだった。


だけどサツキは光輝とは付き合えないと言って生徒会長と付き合いだした。


私がずっと付き合っていた幼馴染で彼氏だったタクちゃんに浮気されて別れた時に、サツキが心配してくれて家に呼んでくれた時に光輝と初めて会った。


第一印象は面倒くさそうな男。


それに子供みたいな感じで、イラッとするような事を平気で言うから何かムカついて会えば喧嘩してた。


だけど光輝と喧嘩したら何だかスッキリして少しだけ悲しみが和らいだりしていた。






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