ピアノ少年とサッカー少年と私
中村君だった。


中村君は

「どうして自ら命を絶とうとするんだ!」

と怒ってくれた。
私の涙をみて少し戸惑ったあと私の腕を引き、自分の胸に抱き寄せた。

私は頭が真っ白になった。
中村君は

「吉澤…一人で無理しないで誰かを頼れよ…」
と優しい声であやしてくれた。

私は糸が切れたみたいに泣いた。私は誰かの温もりをほしかったし誰かに頼りたかった。
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