ピアノ少年とサッカー少年と私
誰かと思って後ろを向いたら、どこか見覚えのある男の子が息を切らして音楽室に飛び込んできた。

私の記憶では同じクラスの矢澤瓔君

彼もピアノが上手なはず。


彼は息を整えながら私に声をかけてきた。
「今の悲愴君が弾いたの?」
私はうん。と頷いた。

そしたら彼は
「また聞きに来るよ」
と言って音楽室を去っていった。

私は不審に思いながらまたピアノを弾こうとした。

〜♪〜♪〜♪〜
無情にも最終下校時間になってしまった。

仕方なく私は家に帰った。
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