半分のキモチ
「何だよそれ……」


克巳に見せたように俺にも本音を見せれば良い。
泣いて、叫んで、好きだと言えば良い。


「清水、痛いよ」

「お前、本当に何も分かってねーよ」


考えるより身体が動いた。


思ってた以上に細い体。
長い髪が俺の首筋に触れた。


「好きって何だよ。俺には彼女が居るのによ」

「わ、分かってるよ、そんなこと」

「分かってねー。だけど、お前がこうやって泣けば触れちゃいけねーって思ってても、触れたくなるんだよ。どうしてやることも出来ねーって分かってても……」


ギュッと宮本を抱きしめる腕に力が入る。
一途に俺だけを想い。
真っすぐな瞳を俺だけに向けてくる。


どうしようもねー感情。
呼びようもねー感情。

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