この手を離さない
数分後。



「奈美!久しぶり!」



電話の向こうからは、ずっと聞きたくてたまらなかった大好きな声。



この一言だけで涙がこみ上げそうになる。



「うん……」



「あのさ、今週の日曜日予定ある?」



「ううん、何にもないけど」



「ちょっと連れて行ってほしい場所があるんだ。頼んでいい?」



「いいけど……どこに行くの?」



「市立体育館!車いすバスケの試合見に行きたいんだ」


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