失った愛を
『まず、ここに書いてある“力”って言うのは…』
「ま、まま待って!」
ん?と首を傾げてこちらを見る。
「全然意味分かんないんだけど。
神様とか力とか、というかあなたの存在も!何もかも分からない!」
すると、肩を揺らして笑い出す。
「ちょっと!なに笑ってんのよ!」
『いやあ、ごめん。
あまりにも予想通りの反応だからさ…』
そして、ふうっと息を整えると、
『今から話すことは、
すぐには信じられないかもしれない。
でも、これは現実だ。
だから、一旦最後まできいて。』