俺様上司は溺愛体質!?
伊東はそう言うと、いきなり箸を置いてちとせをジッと見つめた。
端正で凛々しく、爽やかである。
しかも仕事ができて、性格までいいのである。
これはモテて当然だなぁ、とぼんやり考えていると、伊東は真面目な顔で驚くような言葉を口にした。
「俺にチャンスをくれないかな」
「……え?」
「デートして欲しい」
「でっ、デート!?」
直球で誘われて動揺してしまったちとせは、ぽかんと口を開けて伊東の顔を見上げる。
(えっ、もしかしてこれはその、伊東さんから私、好意を寄せられているような、そういうあれ? ええっ!?)