甘く苦い、毒牙に蝕まれて





「えっと……クラスの子に誘われて、屋上で……屋上ってね立ち入り禁止なのに鍵が壊れてて」


「僕、ずっとまひろちゃんを探し回ってたんだよ!?何で他の子なんかと仲良くしてんの!!」



大きな声を出したせいで。

周りの人達がみんなこっちに注目してる。




「ごめん……真守くん、来なかったから、てっきりクラスの子と」


「そんなわけないじゃん!!まひろちゃん以外に友達なんか欲しくないんだから」


「真守くん、声大きいって」


「僕だけと仲良くしてれば十分でしょ?他に友達なんか、必要ないでしょ?ねぇ?そうでしょ?」



まひろちゃんが困ってる。

でも無理。
感情が抑えられない。



すっごく嫌なんだ。


まひろちゃんが、他の子と仲良くするのが。



< 25 / 200 >

この作品をシェア

pagetop