正義の味方に愛された魔女3
「やまがみはやとくん、
貴方がしたことは立派な婦女暴行罪だよ?ね、龍二」


「そうだな」


「ネットの方はね、こっちの隼人の推理で誘導尋問しただけで証拠はないけど…探そうと思えば出来るのよ?
うちの旦那さん、刑事さんだし」


「マジで?……でも僕、未成年だよ?」


「19歳なら、立派な少年犯罪者。
処遇が軽く済むだけだ」


「え……。うちに、知らせたりする?」


「当たり前。保護者に引き取りに来てもらわないとな。
一緒に詳しく話を聞くから署まで同行してもらう」


「……それマジで困るんだけど」


「は?なに抜かしてるんだよ、こっちの方が困ってるんだけど。
ネットに要らないこと書き込んでこの店に迷惑かけて困らせて…。
沙耶ちゃんに気持ち悪い思いさせて困らせて…。
龍二さんは仕事ほったらかしてこっち来て、あとできっと困るだろうな…。
俺だってなぁ、同じ名前の奴がこんなクソだなんて、迷惑なんだよ!」


おっと、待った待った!
私は隼人の腕を引っ付かんで座らせた。

手は出しちゃダメだよ?手は。ここは言葉だけで穏便に。隼人が犯罪者になるよ?


《……あっぶね……ごめん、ついブチ切れるところだった》


隼人ったら、沙耶ちゃんを穢されて怒り心頭だね……。
これはこれは……ふーん、そっかそっか。


私はこのとんでもない状況で、こっそり一人で嬉しくなっていた……。





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