課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜
 だから、彼女じゃないし、と思いながらも、
「いや〜、落とすのが好きとか、そういうゲーム感覚には見えませんでしたが」
とうっかり三上をかばってしまい、ふーん、という目で見られる。

「やっぱり知ってたんだ。
 領のそういう癖」
と言ってくる。

 うう……。

「ちょっと相談されただけです」

 早く倉庫につかないかなあ、と思って、階数表示を見上げた。

 あまり新しくないエレベーターなので、速度が早くない。

 一緒に上を見ながら、羽村は他所を見ていたようで、
「なんで、エレベーターって、防犯カメラついてるのかなあ」
と呟いていた。

「そりゃ……なにか犯罪が起きたり、地震とかで止まったときのためじゃないんですか?」
と言うと、ふうん、と言う。

 そんなことわかっているだろうに、なんで訊くのかな、と思っていた。


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