一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~

 まもなくして男性が四人がやってきた。紘子がスペシャルな合コンと言っていただけあって、女性誌のイケメン特集なんかに出てくるようなオシャレでイケメンな素敵な男性ぞろいだ。

「もうひとりは、遅れてくるみたいなんで先に始めましょう」

 今日集まった男性は全員三十歳。高校(有名私立)の同級生で、サッカー部。勤務先はみんなバラバラ。今でも週一で集まり、フットサルなんかをしているのだそうだ。

お洒落なスーツをそつなく着こなし、腕には有名ブランドの時計。髪形は短く清涼感があって、いかにも仕事が出来る男って感じがする。

「飲み物が来る前に、自己紹介しましょうよ。男性は血液型と、長男かどうか、職業と年収も教えてくださいね〜」
 
 突然仕切り始めた穂乃果さんに男性陣は若干引き気味だ。それでもちゃんと年収まで答えてしまうあたり、自分に自信があるのだろう。

男性は奥の席から仁さん、健人さん、淳生さん、慎一郎さん。

仁さんは会社を経営していて、次男で年収は二千万を超えるらしい。穂乃果さんが迷わず飛びついた。

健人さんは外資の保険会社、淳生さんは広告代理店、慎一郎さんは弁護士だそうだ。

多分、紘子は慎一郎さんみたいな人がタイプなんじゃないだろうか。頭のいい男性が好きだといつも言っていたし。

やがて飲み物が運ばれてくると、みんなで乾杯する。

料理は創作イタリアンで、どれもとてもおいしい。

アルコールが入るとみんな会話が弾んで、それぞれがお気に入りの相手を見つけたようだ。いつの間にか連絡先の交換なんかを始めている。

私はというと、完全に乗り遅れて、ひとりあぶれてしまった。

< 25 / 192 >

この作品をシェア

pagetop