一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~

「ここだよ」

 駅から五分も歩かない場所に今日の合コンの会場となるレストランはあった。大きな水槽が目を引くとてもお洒落なお店だった。

「予約した大山です」

「はい、大山様ですね。ご案内いたします」

店の人についていくと、店の奥にある個室に通される。部屋の中には女性三人が既に着席している。男性はまだ来ていないようだ。

「みんなお疲れ~、紹介するね。この子が由衣子」

 紘子が私をみんなに紹介してくれる。私は慌てて自己紹介をした。

「はじめまして、天野由衣子と申します。今日はよろしくお願いします」

 軽く頭を下げると、紘子が「紹介するね」と言って私にみんなの名前を教えてくれた。

「手前から、里奈ちゃん、萌ちゃん、穂乃果さん。みんなあたしの会社関係なの」

里奈さんと萌さんはかわいい系。穂乃果さんはフェロモン系。胸元を強調した感じのノンスリーブのワンピースを着ていておそらく私よりもだいぶ年上だろう。

三人とも、バッチリメイクでヘアスタイルも美容室帰りのように完璧だ。パウダーをたたいて、グロスを塗り直して程度の私とは比べものにならないくらいにキラキラしていた。

「年齢も、みんなバラバラなんだけど、そこまでは説明しなくてもいいよね」

「あ、うん」

「じゃあ、座ろうか」

 紘子に促されて私は入り口側の端っこの席に腰を下ろした。

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