一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~

 夕ご飯を食べ終わった後、私が後片付けをしているうちに游さんがお風呂に入る。それから交代で私もシャワーを浴びた。

髪を乾かして部屋に戻ると、游さんは誰かと電話をしていた。いつものスマホじゃない、見慣れない黒の携帯電話。

「……分かりました。すぐ行きます」

 電話が終わったのだろうか。携帯電話をパタンと折り畳み、游さんは時計を見る。

「十時、か」

 はあ、とため息を吐く游さんに私は声を掛けた。

「あの、行くって、仕事にですか?」

「うん、そう」

「じゃあ、明日は……」

 私とピクニックには行けなくなりそうだ。

「ちゃんと行くよ。大丈夫だから、そんな顔しないでくれる?」

「そんな顔?」

 游さんは私の眉間に人差し指を押し当てた。

「ほら、ここ。しわになるよ」

「やだ! 私そんな顔してました?」

「してた。……じゃあ、いってきます」

 カバンを拾い上げて、急いで靴を履く游さんを玄関で見送る。

「気を付けていってきてください」

「ありがとう」

 私は游さんの言葉を信じて、明日の準備をしてからベッドにもぐり込んだ。

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