運命の恋、なんて。
「わあぁっ!胡桃、ひどいよ~。あんたはそういう子だったの!?」



ノンちゃんが、大げさに泣き真似をしてみせる。



「ノンちゃんこそ。あたしの嫌なことやらせようとしてる」



「そうね、そうだよ、わかってる。とにかく、今日は…勝負なの」



ノンちゃん、今度はあたしの手をしっかと握った。



「バイト先の先輩が、あたしの本命。ホント言うと、先輩とデートしたくて…だけど、言い出せなくて合コンって形になったの」



真剣な表情の、ノンちゃん。



「好き…な人が、できたんだ!?」



ウチは女子校だから、出会いがないっていうのがノンちゃんの口ぐせ。



だから合コンしまくるって、その行動を正当化していたけど。



やっと、合コン人生に終わりを告げる!?



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