運命の恋、なんて。
再び冷蔵庫からカボチャを出し、大きな音をたてながら包丁で切っていく。




だんだん、罪悪感が募っていく。




カボチャが焦げたのはあたしのせいじゃないのに、なんだか申し訳ない気持ちになる。




そして、とてもじゃないけど八雲くんの話は続けられそうになかった。




「早く食べちゃって」




冷たく言われ、静かに箸を手にする。




用意してあって他のおかずを、無理やり口に押し込む。




お父さんは仕事で、お兄ちゃんは大学からまだ帰って来ていない。




お母さんがいても、一緒に食事をとることはほとんどない。




いつもキッチンに立っていて、常に料理をしているか片づけをしているか。




いつご飯を食べているんだろうって思う。




広いダイニングテーブルでひとり…いつも通りの夕食をすませ、すぐに自分の部屋に籠った。




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