運命の恋、なんて。
「勉強は、してるよ」




「それならいいけど。じゃあ、行ってきまーす」




無邪気に出かけて行った。




残した言葉が重くのしかかる。




勉強、勉強…って、あたしの顔を見ればいつもそうだ。




熟の模試の結果や、学校のテストの結果を気にかける様子もない。




それなのに、その言葉は欠かさない。




正直、プレッシャー。




あたしがそうなるのをわかってて、声をかけ続けているんだとしたら。




お母さんのもくろみは、それで成功なのかもしれないね。




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