キミのバスケを守りたい



なんであなたは一生バスケをできないの?



って本当は聞いてみたいけど、聞いたら彼を傷つけてしまうかもしれないと頭の中でよぎって



喉まで言葉は出かかっているのに、口から出ることは決してなかった。



「ならいいけど。



もう行った方がいいんじゃねぇか?練習始まるぞ」



彼は一階のバスケ部を見て言っている。



「……うん」



わたしはそれだけ言うと、反対側の窓に開けに行ったんだ。







その日からわたしはまるでループにはまったかのように毎日望月くんがバスケができないのか考えていた。



気付いたらいつもいつも…



授業中も、部活中も、家でもずっとずっと……。



毎日かかさず男バスの練習を見に来る彼はきっと中学生時代も一生懸命バスケを頑張っていたと思う。



……自分がバスケをできなくなっても、どうにかしてバスケに関わろうとする彼を思い浮かべて考えると酷く胸が痛んだ。


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